第62回写真展 島の桜を訪ねて
2009/04/19 7件のコメント
在原業平の「世の中に絶えて桜のなかりせば春の心はのどけからまし」(古今和歌集)という歌は、桜の咲く頃にソワソワして落ち着かない様子と、それほど桜が日本人にとって大切なものであることを謳ったものだが、ひそかに「その気持ちわかる!」と思ったものだ。
今年は、3月下旬に急に暖かくなったせいで、桜の蕾が急速に膨らんだものの、その後、冷え込み、ゆっくりと桜を楽しむことができた。毎日通る公園の桜が一夜にして満開になる様は枯木マジックというか見事だが、下の方から雪が積もるように咲いていく様子を見るのは新鮮だった。
昨年撮った桜の写真も沢山あるのだが、なかなか整理できていない。とりあえず、瀬戸内海をバックに女木島と男木島の桜をアップしておこう。鬼が島として知られる女木島の方は、鬼の洞窟まで桜並木が続く。洞窟の上の桃も鮮やかだ。男木島の方は、水仙の写真を撮りに行った時に山の斜面に桜の木を見つけたのだが、ほとんど人の来ない所に咲いている。貸し切り状態で瀬戸内海を眺めながら、桜を楽しめるなんて最高の贅沢だと思った。