Summer Solstice 2007(夏至の頃に)

先週末は京都方面に行き,BOOさんと久しぶりに会って,楽しい一時を過ごすことができました。いつもながら,数々の心遣いに感謝です。夕方,一緒にホタルを見に行ったのですが,琵琶湖の南側,瀬田のあたりの夕日が美しく,光のシンフォニーが聴こえてくるようでした。琵琶湖の湖面のみならず,田植えしたばかりの水田は,まるで鏡のようです。瞼に焼きついた夕陽の残像が尾を引きながらフェイドアウトし,陽の光が消え入る頃,ホタルの光が夕闇に浮かびました。素敵な時間を本当にありがとう!

そして,映画。ブログには書きそびれ続けていますが,もちろん観ています。BOOさんと,「プレステージ」観てきました。クリストファー・ノーラン監督というので,もちろん注目していましたし,イリュージョン(マジック)という題材に,堅実な配役と,大いに楽しめました。BOOさんと映画の後でいろいろ話せたのがよかったです。やはり,映画は誰かと一緒に観るのが楽しいですね。この映画,「メメント」や「フォロウィング」で見せた天才的閃きと脚本の構成力,健在です。

1 「種も仕掛けもありません」(確認,pledge)
2 「えっ???」「何?」「うっそ~」「まさか?」「ホント?」(展開,turn)
3 「すっごぉ~い!!!」「Wow!」(偉業,prestige)
という,プレッジ,ターン,プレステージというマジックの流れに沿って話が展開します。つまり,クエスチョンマーク(?)でどんどん展開して,エクスクラメーションマーク(!)で完結するという構成とスタイル。「タネを明かさないで」という,監督のメッセージが冒頭に出ていたので,詳細は書きませんが,是非とも誰かと一緒に行って,映画の後の会話を楽しんでくださいね。

マイケル・ケイン,ヒュー・ジャックマン,スカーレット・ヨハンソン,デヴィッド・ボウイと,豪華な俳優陣の競演する中,「バットマンビギンズ」に引き続き,クリスチャン・ベイルが,よい味を出していました。イリュージョンの華やかさと現実の厳しさが交差する中,『アブダカダブラ』の重さが一層響きます。また,デヴィッド・ボウイがニコラ・テスラというだけでも,面白そうだったのですが,いつかテスラを題材にした映画も観てみたいです。

今週末は,ハマさんが帰省していたので,同級生が集まりました。実家のレストランを貸しきり状態にしていただき,ハワイアンのゆったりとした音楽が流れる中,テーブルを囲んで,会話を大いに楽しみました。「かもめ食堂」のような感じで,和やかに会話が弾み,暫く会っていないのが不思議なくらい。必ず出る恥ずかしい昔話に大笑いしたり,あっという間に時間が過ぎました。ハマさん,貴重なお時間ありがとうね。

夏至の頃に,こうやって,旧交を温めることが出来たのは,幸せなことだと思います。

第51回写真展 初夏の候

御無沙汰しております。季節の御挨拶を兼ねて,この1か月位の間に撮った写真をまとめてみました。沢山あるので,本当は別立ての写真展にしたかったのですが,掲載しそびれてしまいそうなので,出血大サービス!

概要を最初の12枚に凝縮しましたので,お忙しい方はそちらだけでもご覧になってくださいね。大体こんな感じです。

第1章 花菖蒲
第2章 公園の猫 お昼寝
第3章 公園のカメ 好奇心
第4章 スイレン
第5章 蓮と鳥たち
第6章 海辺のバラ
第7章 ガラスの燈台
第8章 アメリカデイゴ(街路樹シリーズ)
第9章 その他

公園の動物シリーズは,結構笑えるかと思います。特にカメ(亀)は,好奇心の塊のようで,写真を撮っていると,遠慮なく近付いてきます。鶴はいませんが,鳥たちも健在です。蓮の緑が輝く池に集まる鴨,青鷺のヒナ,そして,これまた好奇心(食欲?)一杯のハトたち。

毎年,この頃になると,海辺のバラ(薔薇)を撮影するので,今年も行ってきました。夕暮れ時の赤いガラスの燈台の近くです。いつの間にか,石の彫刻が設置されていたので,一緒に夕日を撮影してみました。しかしながら,今回一番のサプライズは,バラ園の近くに植えられた街路樹(赤い花)が満開だったこと。アメリカデイゴだそうです。夏の予感を秘めた赤い花。そして,赤い燈台に灯が点る頃,確実に日が長くなっていくのを感じます。

それから,最後の写真の花(オーキッド)は,ジェシカさんからのプレゼント。2週間ほど前に,ジェシカさん,TAKAMIさんとTAK君,Kyokoさんと,美術館を訪れてランチしましたが,本当に楽しい一時を過ごすことができました。同じメンバーで,3月末に夜桜で集まったのですが,ある日,Kyokoさんのお母様が,ジェシカさんに日本刺繍で桜の小物を作ってくださったと連絡があり,皆で集まることにしました。本当に素敵な心遣いですね。

逆光の中に浮かぶヨットや蒼い海,青空をバックにアメリカデイゴの写真を撮った後には,多田誠司(サックス)さんの率いるジャズ・ユニットthe Mostを聴きに行ってきました。こちらも,毎年恒例になっています。いつもながら息の合った深くて濃くて,それでいて,肩の力が抜けた最高の演奏を,じっくりと聴かせてくれました。同級生と久しぶりに話すことができて,楽しい夕べでした。

それでは,第1章の説明を,少し付け加えておきますね。ハナショウブが見頃です。ちなみに,5月に掲載した写真は,書きそびれてしまいましたが,カキツバタ(杜若)とキショウブでした。ところで,ハナショウブとカキツバタ,そしてアヤメの区別の仕方なのですが,皆さん,ご存知ですか。

沢山の問い合わせがありましたので,少し調べてみました。花弁の付け根のところがポイントだそうで,黄色いものがハナショウブ,白いものがカキツバタだとか。なるほど。写真を見て納得。(ちなみに,アヤメは綾目になっているそうです。)

前半は栗林公園,そして,後半の写真は,約10万株のハナショウブが植えられているという亀鶴(キカク)公園にて撮影。よく見てみると,花菖蒲でもいろいろありますね。花弁が優しく垂れる伊勢系,キリっとした姿の江戸系,花弁の大ぶりな肥後系やアメリカ系など,バラエティーに富んでいます。

デリケートな花の命は短く,本当に旬を愛でるといった感じです。咲き終わるとクシャっとしてしまうので,「第22回 菖蒲まつり」の準備をしていた鶴亀公園では,3人のおばあちゃんたちが,ひとつひとつ終わった花を摘みとって,手入れをしていました。開花のタイミングが違う花が双子のように付くので,蕾を痛めないよう細心の注意が必要とのこと。水辺で,腰の曲がったおばあちゃんたちが,まるで孫のように丁寧な手入れをしている姿を見ると,花菖蒲がなおさら輝いて見えました。