2006 Movies: Year in Review
2006/12/31 5件のコメント
この1年の映画を振り返って
平成18年の締めくくりに,今年日本で公開もしくはDVDがリリースされた映画の感想です。観た作品に限られていますし,韓流が欠落し,邦画もかなり抜けています。皆さんの好きな映画が漏れていましたら,教えて下さいね。口コミしましょう!
まずは,全体的な印象ですが,真面目な作品が多かったと思います。
脚本の傾向として,ハイパーリンクと呼ばれる複眼的な視点が導入され,蜘蛛の糸(ウェブ)のようにめぐらして,いろいろな角度から光をあて,一つの出来事ないし流れを理解しようとする試みがなされています。このスタイルの代表的な脚本家,ポール・ハギスとスティーブ・ギャガンが挙げられますが,監督業にも進出(「クラッシュ」,「シリアナ」)し,成功しています。
この多才ぶりは,俳優であり映画界の大御所クリント・イーストウッド監督や,ジョージ・クルーニーにも見ることができます。一つの作品に両方の視点を押し込まず,それぞれの立場をじっくり語る「父親たちの星条旗」と「硫黄島からの手紙」は,素晴らしい企画でした。「グッドナイト&グッドラック」で,製作,監督,脚本,俳優をこなすクルーニー氏は,扇情主義的な新聞王を題材にした「市民ケーン」のオーソン・ウェルズ氏のマルチタレントぶりと並ぶものと賞されていますが,「シリアナ」では,俳優としても健在ぶりを見せてくれました。
「父親たちの星条旗」と「硫黄島からの手紙」は,クリント・イーストウッド監督,ポール・ハギス脚本・製作,そして,スティーブン・スピルバーグ製作と,ドリーム・チームが実現し,それぞれの才能を生かしたチームワークのよさが伝わってきました。「シン・シティ」のロバート・ロドリゲス監督が生み出したクリエイティブなチーム(フランク・ミラー,クエンティン・タランティーノ)もなかなかのものです。
もう一つの脚本の傾向は,よい原作を,映画という媒体を生かした脚本にし,原作と映画,それぞれの持ち味を生かした作品が登場していることです。これも,チームワークの一種と取れるかもしれません。アニー・プルーの味わい深い「ブロークバック・マウンテン」は,アメリカ西部の魂を知るラリー・マクマートリーの脚本でスクリーンに命を吹き込み,アン・リー監督のヴィジョンが実現していますが,原作と映画を二度楽しむことができました。
「カポーティー」のベネット・ミラー監督や,「ハッスル&フロウ」のグレイグ・ブリュワー監督等,才能に溢れた新人の登場も嬉しいことです。また,スティーブン・スピルバーグ監督(「ミュンヘン」),ロン・ハワード監督(「シンデレラマン」),テレンス・マリック監督(「ニュー・ワールド」),ピーター・ジャクソン監督(「キング・コング」),アフフォンソ・キュアロン監督(「トゥモロー・ワールド」),フェルナンド・メイレレス監督(「ナイロビの蜂」),クローネンバーグ監督(「ヒストリー・オブ・バイオレンス」),スパイク・リー監督(「インサイド・マン」)も健在です。
俳優では,ドン・チードル(「ホテル・ルワンダ」,「クラッシュ」),デヴィッド・ストラザーン(「グッドナイト&グッドラック」),フィリップ・シーモア・ホフマン(「カポーティー」),キャサリン・キーナー(「カポーティー」,「40歳の童貞男」),クライヴ・オーウェン(「トゥモロー・ワールド」,「シン・シティ」,「インサイド・マン」),アーロン・エッカート(「サンキュー・スモーキング」),リーズ・ウィザースプーンとホアキン・フェニックス(「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」),テレンス・ハワード(「ハッスル&フロウ」,「クラッシュ」),ヒース・レジャー(「ブロークバック・マウンテン」)と,枚挙にいとまがありません。
それでは,個々の映画を簡単に振り返ってみましょう。私のお気に入りから始めます。
1 「ブロークバック・マウンテン」
原作と映画,二度楽しめました。厳しくも美しいアメリカ西部の大自然をバックに,声なき声を聞こうとする原作よし,脚本よし,監督よし。自分に課した生き方から自由になれない人間を理解しようとした作品。
2 「ホテル・ルワンダ」
社会的に大変意味のある映画であると同時に,武力ではなく,交渉力・説得力・機転で家族と隣人を守った人間の叡智,尊厳,美しさに胸を打たれる。信憑性のある主演男優の演技が素晴らしい。
3 「グッドナイト&グッドラック」
ペンは剣よりも……,まさに言論の力と,ジャーナリズムの可能性を知的に,かつスタイリッシュにまとめた映画。主演男優の誠実な演技よし。現在のアメリカそして世界情勢の中,制作チームの勇気ある真摯な発言でもある。
4 「硫黄島からの手紙」
5 「父親たちの星条旗」
硫黄島の戦い(第二次世界大戦)を,一対の作品として,両方の側から理解しようとする企画。真摯に作られた映画は,白黒で判断するのではなく,人間のレベルで語ろうとしている。製作,監督,脚本,美術,撮影等,米国映画界ないし世界の最高のチームが手がけているが,日本側からも,このような企画が実現すると面白いだろうと思う。
6 「クラッシュ」
偏見にまつわる先入観,勘違い,誤解,嫌悪,分断を,一つの出来事にいろいろな角度から光を当て,違う立場の人間を理解しようとする複眼的なアプローチ。映画の特性を上手く生かした構造,数奇な運命の糸を紡ぐハギス氏の脚本は,遠近両用の視点を自在に行き交うことができ大変興味深い。
7 「カポーティー」
カポーティーの「冷血」は,小説のように殺人事件を描写して注目を集め,ノンフィクション小説という新たな分野を生み出した。そのプロセスと代償を描いた作品で,監督,脚本,演技力が光る。幼馴染であり,数少ない本当の友であり,当時アシスタントであったハーパー・リーの視点が導入されているが,この映画の良心でもあり,大変興味深いものだ。
8 「トゥモロー・ワールド」
不法入国者への非人道的な仕打ち,国境問題,紛争,テロ行為,内乱,そして,子どもの生まれない(=未来のない)世界を扱った警告型近未来SF。監督よし,俳優よし,撮影よし。
9 「サンキュー・スモーキング」
「グッドナイト&グッドラック」や「カポーティー」と同じく,ジャーナリズムの倫理や広報活動の役割について考えさせられる映画であるが,こちらは変化球(スピン=情報操作)で弄するコメディー。しかしながら,笑いの奥底は意味深遠。クリエイティブなアプローチが光る。また,演技力のある俳優陣,特に主演男優の魅力に負うところが大きい。
10 「シン・シティ」
日本の劇画に大きく影響を受けた原作(グラフィック・ノベル)のクリエイティブな映像化。巨額の投資を受け,近年,正攻法の(真面目な)アプローチを取るスタジオ型のコミック(漫画)の実写が多い中,独創的な作品。(劇画なのでバイオレントです。)制作チーム,特に監督よし,コンセプトよし,俳優陣よし。
11 「プライドと偏見」
長年愛され続けた原作,何度も映像化された作品だが,新鮮に,かつ忠実に,現代人にわかりやすく魅力的な映画に仕上がっている。美しく清々しい作品。
12 「ニュー・ワールド」
アメリカ建国前の入植者と先住民の遭遇,そして,男女の不思議な縁。アメリカではよく知られたお話を再び語る(retelling)ことによって,伝説に新たな息吹を与える。監督のexistentialな世界観,哲学が根底に流れ,自然光で撮影された映像はsublime。
13 「ハッスル&フロウ」
ミッドライフ・クライシス(中年の危機)を迎えた主人公が,忘れていた夢を取り戻し,down & out(サイテー)な状況に置かれた周りの人々が,それぞれのmode(自分らしい生き方,熱くなれるもの)を見つけ,夢の実現に向けて音楽(ラップ)に魂を注ぎ込んでいく。創作過程(音楽を生み出すプロセス)と,そこで育まれたチームワークと友情は感動的だ。シングルトン(製作)の初期の作品を彷彿する。また,「クラッシュ」とは全く違った役(エリート脚本家とポン引き)を,主演男優がこなしていているのも見どころ。
14 「ミュンヘン」
ミュンヘン・オリンピック事件(1972年)に対する報復を率先した工作員の回顧に基づく映画。首謀ブラック・セプテンバーの無惨なテロ行為,暴力を暴力で返す報復,負の連鎖の虚しさは,パレスチナ-イスラエル事情や中東に限らず,いろいろと考えさせられた作品だ。監督よし,俳優陣よし。なお,この映画の原作ではないが,アーロン・J. クライン著「ミュンヘン―黒い九月事件の真実」の俯瞰的な視点(日本赤軍とのかかわりを含む)が,この映画を理解するうえで大変役に立った。
15 「シリアナ」
この映画も,正義のために不義(暗殺)を行うことの虚しさ,複雑な中東事情のカラクリを,世界的スケールで理解しようとした作品。もちろん,「トラフィック」に通じるギャガン氏の複眼的な視点(脚本)は健在で,いつもながら興味深い。今回の共通項は石油とリストラ。法のどちらの側にいようが,王族であろうが,足場の悪さ(政情の不安定さ)には変わりない。脚本よし,俳優陣よし。
16 「Mr.&Mrs. スミス」
映画の楽しさと魅力たっぷり。倦怠期を迎えたカップルの隠し事をめぐるアクション・コメディー。完璧主義の妻と,レイドバックした夫の性格の不一致,怒りと不満の大爆発,そして,二人の歩み寄りがアップテンポで展開。映像もよし。楽しめました。
17 「ヒストリー・オブ・バイオレンス」
闇の世界に生きた男が,普通の家庭を持ち,平凡な幸せを得るが,過去がつきまとう。人間は本当に変わることができるのか,過去から自由になれるのか。暴力の世界と家族を守ること。そして,家族愛について考えさせられた映画。また,監督独自の美学が感じられる。
18 「キング・コング」
監督よし,俳優陣よし,もちろん,映像等,技術面で大変優れた映画。ここまでできるのかと感心した。技術面のみならず,主演女優の優しさと思いやりは説得力があった。
19 「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」
才能はあるが,父親から認められないことで破滅寸前のジョニー・キャッシュと,そんなキャッシュを支え,まっすぐ歩くジューン・カーターの物語。主演の二人の熱演が見どころ。
20 「ナイロビの蜂」
アフリカ,広くは途上国に潜む情勢を凝視したル・カレの本を映画化したもの。例え難しくても,決して無関心を装うことなく,できることを実践してきた妻。そして,彼女を理解しようとする夫。監督よし,演技よし。
21 「インサイド・マン」
映画という媒体を最大限に生かしたスマートな構成は,大いに楽しめました。監督よし,俳優陣よし。
22 「美しき運命の傷痕」
何と言ってもキェシロフスキの遺稿だ。しかもタノヴィッチ(監督)とくれば見るしかない。母から娘へ伝えられた女性型の負の連鎖(地獄)がテーマ。この映画を理解するうえで,キェシロフスキとピェシェヴィチの言葉(脚本),そしてタノヴィッチのコメントがまとめられた本「美しき運命の傷痕」が,大いに役に立った。キェシロフスキとは違ったアプローチだが,「デカローグII」へのオマージュや,キェシロフスキ監督への敬愛が感じられた。映像の美しさに息を呑む。
23 「40歳の童貞男」
今迄ご縁がなかった中年男の一気奮発コメディー。安全な守備範囲を踏み出して主人公がどのように変わってくのか,おせっかいな職場の同僚たち,笑えます!!!(念のため,露骨な表現にご注意を。)
24 「シンデレラマン」
大恐慌の中,運に見放されたボクサーが,家族のためにカムバックを果たす。監督よし,俳優よし,編集が素晴らしい!
女性の自立を扱った作品を,まとめて3本:
25 「スタンドアップ」
26 「イン・ハー・シューズ」
27 「かもめ食堂」
「スタンドアップ」は,セクハラを真摯に扱った映画で,人権の尊重,女性の自立を丁寧に描いている。女性監督ならではの気配り,俳優陣の演技力もお見事。「イン・ハー・シューズ」は,行き当たりばったりで,姉に迷惑をかけてばかりいた読書障害を持つ女性が,真面目に生きること,自分の生き方を見つけるという映画。「かもめ食堂」は,フィンランドで食堂を開いた日本人女性と,店の手伝いをすることになった日本からの旅人二人の友情。そして,海外で仕事をし,自立していく様を描いた映画。
舞台演劇の映画化(シカゴの縁で)2本:
28 「リバティーン」
29 「プルーフ・オブ・マイ・ライフ」
「リバティーン」は,天賦の才能と放蕩,そして破滅の物語だ。妻との関係(無償の愛),そして,才能を見抜き育てあげた女優との三角関係は,よくありそうな設定なのだが,自立した二人の女性は強く美しい。映画化にあたり,演劇的な演技を期待していたが,抑えられた演出がよかった。不思議な魅力のある作品だ。「プルーフ・オブ・マイ・ライフ」は,天才数学者である父の影に,その存在が曖昧になっていた娘の物語だ。ゴーストライター的な存在を扱った映画では,キェシロフスキの「ブルー」(トリコロール)や,「影武者」を思い出した。父親を亡くし,強烈な才能の影から一歩踏み出す。自分自身を見つけるために。どちらも演劇の方で見てみたい。
ミュージカルの映画化(ニューヨークの縁で)2本:
30 「RENT/レント」
31 「プロデューサーズ」
ジョナサン・ラーソン入魂のミュージカル「RENT/レント」が遂に映画化されました!!!1960年生まれのラーソンが亡くなり早10年になるが,いまだにミュージカルはロングランを続けている。オリジナルキャストを配した映画化は,ラーソンへの追悼だ。「プロデューサーズ」の方は,近年リバイバルで大ヒットし,2回目の映画化。ショービジネスを茶化したコメディー。どちらも,ロブ・マーシャル監督(「シカゴ」)や,バズ・ラーマン監督(「ムーランルージュ」),カルロス・サウラ監督の映画のような独創性や,映画という媒体を生かした新しさはないが,記録としては上手くまとまっている。
追悼:
32 「スーパーマン リターンズ」
33 「ユナイテッド93」
どちらの映画も真面目に真摯に制作されている。「スーパーマン リターンズ」は,技術的にも水準の高い作品だが,クリストファー・リーヴへの敬意が伝わってきた。「ユナイテッド93」は,2001年9月11日にハイジャックされた飛行機に搭乗していた人々と家族の物語だ。DVDに挿入されている家族のインタビューには胸を打たれた。
家族で楽しめる映画3本:
34 「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」
35 「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」
36 「ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女」
技術的に水準が高く,完成度高い映画。大いに楽しめた。
原作はめちゃよかったんですがねぇ2本:
37 「ダ・ヴィンチ・コード」
38 「SAYURI」
どちらも費用をかけて,技術的に水準の高い作品だが,原作の方が遥かに面白かった。「硫黄島からの手紙」のような映画が可能ならば,「SAYURI」も文化的な理解と表現が可能なはずだ。「ダ・ヴィンチ・コード」の原作(原文)のスリルとドライブ感は,映画では無理なのだろうか。いい監督,いい俳優陣なのだが。全く違った攻め方(アプローチ)が必要なのかもしれない。
独裁者ニモ負ケズ2本:
39 「白バラの祈り -ゾフィー・ショル,最後の日々」
40 「Vフォー・ヴェンデッタ」
「白バラの祈り -ゾフィー・ショル,最後の日々」は,非暴力的な手段で反ナチスを唱えたドイツ人女学生の実話だが,ゲシュタポに連行されてからの彼女の勇気と毅然とした態度,あくまでも仲間を護ろうとしたこと,家族の絆に胸が熱くなった。極限状態に置かれた人間(特に若い女性)の尊厳を扱った映画では,こちらはコミックが下敷きになっているものの相通じる「Vフォー・ヴェンデッタ」も興味深い作品。Vの方は赤いバラでしたね。
41 「ジャーヘッド」
湾岸戦争を内側から描いた(体験談)原作は,戦争が始まる前年(1990年)からの状況と事態を垣間見ることができる貴重な記録。戦争の不条理を描いたジョゼフ・へラー著「キャッチ22」の流れを汲むものとも位置付けられる。監督よし,俳優陣よし。
42 「太陽」
日本では映画化できない題材を,日本でもなく,アメリカでもない,第三の視点から描いた作品。
ドイツ的スタイリッシュな映像2本:
43 「フライトプラン」
44 「イーオン・フラックス」
楽しめました。どちらも,いい俳優さんたちを使ってますし,視覚的に工夫されています。(ところで,前出の「ハッスル&フロウ」といい,「イーオン・フラックス」といい,MTV映画,がんばってますね。)
名作の映画化,何度でもやります2本:
45 「オリバー・ツイスト」
46 「ヴェニスの商人」
優しい気持ちに3本:
47 「歓びを歌にのせて」
48 「エリザベスタウン」
49 「二人日和」
どれも喪失を扱っているが,優しい気持ちにしてくれる映画だ。「歓びを歌にのせて」は,キャリアの中断を余儀なくされた指揮者の帰郷(北欧),新たな人間関係とふれあい,思いがけない新たなチャンス,そして,音楽の可能性がステキな映画。「エリザベスタウン」は,父を亡くし職を失った青年が,新たな幸せを見つけるロードムービー。「二人日和」は,長年連れ添った伴侶の病と死,そして,京都の伝統芸の美しい作品。
50 「ブロークン・フラワーズ」
哀愁と苦笑のジャームッシュ節健在!ビル・マーレイ,芸達者な女性軍,そして,「シリアナ」のシリアス路線から大脱線したジェフリー・ライト,笑えました。
51 「ソウ2」
サンダンスで見出された「ソウ」は,若い才気溢れる映画だったが,今回は制作チームも変わり,商業化されているだろうと懸念していたが,思わぬ拾い物。前作と違うアプローチだが,娯楽性に富む。(念のため,バイオレントですのでご注意を。)
52 「アンダーワールド2」
相変わらずスタイリッシュで,美術面では秀でた映画だが,前作「アンダーワールド」の勢いがない。「ターミネーター2」を彷彿するエンディングはよかった。
53 「ナイト・ウォッチ/NOCHNOI DOZOR」
これも,視覚面では面白い試みが見られたが,この手の映画は既に多数作られ,胡散臭い「アンダーワールド」といった感は否めなかったのが残念だ。
54 「ドミノ」
いろいろな新しい試みがなされているが,支離滅裂な印象を受けた。興味深い実在の人物を題材にした着眼点がよかっただけに残念だ。リチャード・ケリーの脚本ということで,ちょっと期待していたのだが,ハイパーリンクに失敗したような感じだ。
55 「コーラス」
それなりに楽しめたが,よく似た映画が多い中,何か光るものが欲しかった。
次作に期待しよう2本:
56 「アンジェラ」
57 「プロミス」
「アンジェラ」は,ベッソンの映画ということで大いに期待したが,いくつかの映像・ヴィジュアライゼーションを除いて,新鮮さがなかった。「プロミス」は,日中韓の豪華なキャストは素晴らしいものの,チェン・カイコー監督,どうしたの?「さらば,わが愛/覇王別姫」よかったのになぁ。
それでは,この辺にしておきましょう。皆様,来年も好きな映画を沢山観てくださいね!!!