どんな映画が好きですか9

八夜にわたって、「どんな映画が好きですか」というテーマで、お話ししてみました。今日は、そのまとめをして、明日からの予定等、おしゃべりしていきますね。

まずは、頂いたメールやコメントに、沢山面白い指摘がありました。ありがとうございます。そして、貴重な映画情報や紹介、大感謝です。まだまだ、自分の知らない世界があるのだと、わくわくしてきます。(返事は必ず書きますので、待っていて下さいね!)まずは、いくつかの指摘の中から、考察してみたいと思います。

「好きな理由を分析することで、自分自身を理解することにつながるのかもしれませんね。」 座布団10枚ものです!!!好きな映画は何なのかと考えること、そして人と話すことは、自分を知る作業でもありますね。自分自身を映し出す鏡のようなもの。アイデアの具現化、視覚化を通して、映画は人生の比喩的な役割をも果たしてくれるようです。 

例えば、「哲学の冒険」(英国哲学教授マーク・ローランズ著)という、SF映画を題材に、哲学を紐解こうという本があります。基本的にSFの状況設定は、異質なもの、そして未知なるものとの遭遇です。つまり、想像力という鏡を使って、人間を理解しようと試みているのです。映画というメディアを通してなら、内在する抽象的な概念を、具体的に説明することができますね。 

このブログを通して、自分自身を知ることは、二つのレベルで起こっていると思います。映画という鏡、そして、ブログに参加して下さっている皆さんという鏡。いろいろなことを、楽しく学べる修験道場のようで、大変面白いと思います。一種の実験的な試みでもあります。 

次は、「意味のあった作品」ですが、これからも考え続けていきたいと思います。私の映画の好みは、仕事の影響を強く受け、かなり歪んでいることに、気付きました。わかっているようなものの、いざ書き出してみると、よくわかりました。我ながら新鮮な発見です。ブログに書いてみて、よかったです。書くという作業の効能というか、醍醐味ですよね。

例えば、好きな映画の共通項の第一に挙げた「極限もの」。締め切りに追われ、尋常でないスケジュールをこなしていた頃のツケだと感じます。何かうまい解決策はないのか、四六時中考えていました。このカテゴリーは、5年位前に、苦しいことや、辛いことが重なったので、かなりパーソナルな色合いを含んでいるのですが、そのことに関しては、もっと夜が更けてからにします。

皆さんも、自分の好きな映画を、考えてみましたか。いつでも、遠慮なくコメントしていって下さいね。とっても励みになりますので、よろしくお願い致します。

さて、明日からですが、コンペアー&コントラスト(比較対照)というシリーズを予定しています。オリジナル/リメーク、原作/映画化等々を、肴にお話ししたいと思います。同じ材料を、どう料理しているのか、お味(結果)はどうなのか、試食会を始めましょう。服装は、カジュアル。時間は、暗くなってから。読んでから観るか、観てから読むか、カドカワさんは、必須ではありません。念のため。明日は、どうやら雪のようですので、お気を付けていらして下さいね。

 

今日の写真は、ヒヤシンス。青のヒヤシンスの花言葉は、不変の愛。いい馨りが、部屋中に広がっています。それでは、また明晩、お会いできるのを楽しみしています。

 

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注1: 哲学の冒険 

原題: The Philosopher at the End of the Universe; by Mark Rowlands

どんな映画が好きですか8

「芸術的、技術的に完成度の高い作品」について、お話しします。映画の場合、芸術性が高いと、わけがわからなくても、高く評価される場合があります。技術だけ優れている作品は、話題になっても、それだけ(本末転倒)といった感じがします。それから、芸術的というのは、主観的な世界ですので、人それぞれの好みがあっていいと思います。一つの意見として、聞いていただけると幸いです。

最近はDVDのおかげで、昔の名画の復刻版が、手軽に入手できるようになりました。「当時の技術で、あれだけの作品を作ったというのはスゴイ」という映画が、結構沢山あります。昔の名画に関しては、いい題材があれば、折々お話ししたいと思います。今日は、現在進行形でいきたいと思います。

今日のテーマにピッタリだとおもうのは、完成されていったロン・ハワード監督です。カメラの前、カメラの裏、どちらも知っている人です。子役から芸能界に入り、いつしか作る側に、興味を持ったそうです。今では、アメリカを代表する監督さんです。

アメリカ人にとって、ロン・ハワードは、オーピーでした。人気番組「アンディ・グリフィス・ショー」(1960 – 1968年)で、田舎町に住む主人公(シングル・ファーザー)の息子役でした。あったか~い番組でした。今でもどこかで、再放送をやっています。TVというメディアを通して、オーピーに重なったロン・ハワード少年の成長ぶりが、全米に放映されました。オーピーといえば、家族のように思っている人が結構います。

青年になってからは、ジョージ・ルーカス監督の「アメリカン・グラフィティー」(1973年)で、主役を演じていたのですが、いろいろと映画作りを学び、大変貴重な体験だったそうです。

監督さんになって、初期の作品には、トム・ハンクス主演の「スプラッシュ」(1984年、現代版人魚姫)、年配の名優さん達を集めて作った「コクーン」(1985年、不老不死とは)等、優しい視点が感じられました。その後、「バックドラフト」(1991年、連続放火事件)等、技術的に素晴らしい作品を作っていました。

再び注目したのは、1995年の「アポロ13」です。ありとあらゆる知識、技術、気力、意志を結集して、宇宙で事故に遭ったアポロ13号を、無事帰還させた実話をもとにした作品です。結果はわかっているのに、面白いのです。人間が極限状態に置かれた緊張感、失敗は許されないプレッシャー、的確な判断と冷静な対処、最後迄目が離せませんでした。まるでその場に居合わせたようでした。

「アポロ13」のインタビューで、ロン・ハワード監督は、技術的な工夫や、イノベーションについて語っていたのですが、技術は、あくまでも、お話を語る上での手段であって、目的ではないとのこと。糸目なくブレンドされていました。2001年の「ビューティフル・マインド」でも、その姿勢が強く感じられます。技術的に素晴らしい作品なのですが、決して技術に流されていない。つまり、技術が鼻につかない。どちらの作品も、美術関係のレベルも高く、完成度の高い映画だと思います。

技術的にも、芸術的にも、優れている作品と言えば、ピーター・ジャクソン監督の「ロード・オブ・ザ・リング」(三部作: 2001、2002、2003年)が、思い浮かびます。最新のテクノロジーやアイデアを駆使し、職人芸的な映画造りを融合させて大成功しました。素晴らしい作品でした。そして、ジェームズ・キャメロン監督、スピルバーグ監督、コッポラ監督(父)も、このカテゴリーの現役ですね。

明日は、お休みします。たまったメールのお返事や、コメント返しを、させてもらいますね。次は何を書くかなのですが、明日は、明日の風が吹くさ。スカーレット・オハラ節で、風と共に去りぬ!!!今後の提案など、なんでも気軽に書き込みしていって下さいね。

 

今日の写真は、紅白のカサブランカ(オリエンタル系すかしゆり)。昨日のピンクに加え、白も開花し始めました。花言葉は、美の競演。それでは、月曜の夜、お会いできるのを楽しみしています。

どんな映画が好きですか7

私の好きな映画の共通項は何なのか、完全なものではありませんが、思い付くものをリストアップしてみました。[ブログ1/23]

1. 極限もの(クリエイティブ・ソリューション)[ブログ1/23]

2. コンセプトもの(何か光るものがあるもの)[ブログ1/24]

3. 注目している監督さん、脚本家、俳優さん等の作品[ブログ1/25、27]

4. その時の自分にとって意味のあったもの

5. 芸術的、技術的に完成度の高い作品

今日はその中から、「その時の自分にとって意味のあったもの」、言わば私のミニ映画史です。

皆さんも、子供の頃に、映画に連れて行ってもらった、楽しい思い出があるのではないのでしょうか。ディズニー映画や、子供向けの映画等々。

幼稚園の頃、話題になっていた映画の話しをしながら、ジャングルジムで、遊んだのを覚えています。子供じみた空想と法螺も混じって、かなり白熱した論議になったような気がします。ジャングルジムの上の方から、交差する鉄格子越しに、むきだしの地面が見えて、クラクラしながら議論するのは、スリル満点でした。思えば、あの頃から、映画好きだったような気がします。

幼稚園のお遊戯の発表会で、「バンビ」を上演しました。親友の兎トンパー(Thumper)役でした。大人になってから、「バンビ」の美しい背景画やセルの展示を見たのですが、40万枚の下絵を準備し、六年の歳月をかけた作品の深さを、改めて感じました。1942年に完成したディズニーのアニメです。今観ても全く遜色がありません。

「ダンボ」(1941年)も好きでした。少々みんなと違っていてもいい(大きな耳)、欠点は長所かもしれない(耳を翼に使ってみよう)、友達(ねずみのティモシー)の応援で、勇気を出して空を飛ぶ。いいお話しです。ダンボの大粒の涙がかわいそうで、感情移入しまくって観たのを憶えています。南部のジャズ風劇中歌(できれば英語版で)も、ユーモアたっぷりで、サイコーでした。

「わんわん物語」(Lady and the Tramp、1955年)も、素敵でした。イタリアン・レストランでの二匹のお食事シーンは、ほのぼのとした名場面です。そうそう、ノラ公の原名はTramp(放浪者、浮浪者)です。(昨夜のスーパートランプも、同じくtrampの方でしたね。)レディ(お嬢様犬)と、野良犬の恋物語です。

中学生になって、ある日、先輩と話していると、なんと、映画を一年に50本以上も観ると言うのです。一週間に一本じゃないですか!そんな人がいるなんて、(しかも中学生で!)信じられませんでした。(私のお小遣いじゃ行けないよーーー。) 「映画は特別なものではなく、沢山観てもOKなのだ」と、みょーに感心しました。

高校生になって、アメリカで何度か映画に、連れて行ってもらいました。楽しかったです。連れて行ってくれたおじさんは、なんと、同じ映画(スターウォーズ系等)を、何十回も観ていたのです。映画にかける情熱が違います。またもや、そんな人がいるなんて、信じられませんでした。「映画は一度だけではなく、同じ作品を何度も観てもOKなのだ」と、みょーに納得しました。

高校生の頃は、既に封切りして、何年もたっていたのもかかわらず、「ロッキー・ホラー・ショー」(SFロックンロール・ミュージカル・ホラー・コメディーもの)が、毎週金曜の夜、上映されていました。映画のキャラクターに扮して、みんなで映画に行くのが楽しみでした。映画の登場人物と一緒に、ステップ踏んだり、決まり文句をヤジるのが、お決まりでした。近年でも、ハロウィーン(アメリカ)の夜には、必ず上映される定番の映画です。

大学生の頃は、留学生と一緒に、三鷹オスカー(名画座)で、三本立てを、よく観ました。スタイリッシュなフランス映画(「ディーバ」等)にも、はまっていました。黒澤監督の素晴らしさを教えてもらったり、一緒に邦画を観にいったりしたものです。違った視点から、面白い感想や、コメントが出てきて、とっても新鮮でした。思えばあの頃から、映画を肴にお話しするのが、好きになったような気がします。

その後は、仕事の影響が強くなり、制作者の視点から映画を観る面白さを知りました。他の共通項は、ほとんど仕事ライフの結果だと思います。明日は、「芸術的、技術的に完成度の高い作品」について、お話しします。気軽に書き込みしていって下さいね。

 

今日の写真は、ルビー・カサブランカ(オリエンタル系すかしゆり)。花言葉は、美の競演。白のカサブランカが代表的ですが、ピンクも人気が出ているそうです。アメリカでも、よく見かけるようになりました。見事な大輪の花です。それでは、また明晩、お会いできるのを楽しみしています。

どんな映画が好きですか6

「注目している監督さん、脚本家、俳優さん等の作品」について続けます。

昨日は、今年のアカデミー賞ノミネート作品から、注目している監督さん、脚本家、俳優さん等の作品を選んでみました。現在形に近い未来形です。ここ数年いい作品を発信し続けているにせよ、長年の蓄積された功労を称えるにせよ、シンデレラ的出現にせよ、確率的に面白い可能性が高いと思います。期待を裏切らないでと願いつつ、見てのお楽しみにしておきましょうね。

アカデミー賞は、部門のカテゴリー(全24部門)を、ざっと見ても、作る側(裏方さん)が、しっかりと評価されていると思います。映画祭と言えば、北米では、夏のトロント映画祭で、その年の傾向を先取りし、冬のサンダンス映画祭(ロバート・レッドフォード創設)では、インディーな作品で才能の青田刈り、といった感があります。海を越えて、老舗のカンヌ映画祭では、前衛的でインパクトの強い、ユニークな作品が出揃います。

広告を作っていると、レイアウトに合わせて、写真を一枚撮るだけでも、信じられない位の時間と、労力と、気力を要します。セットアップが上手くできるかどうかで、結果が左右されます。いい照明が出来ると、ほっとします。即興的にやって、時々上手くいくこともありますが、後で考えてみると、ほとんど奇跡に近い好条件が、たまたま重なっただけのことが多いようです。偶然に頼らない方が、身の為と感じます。

メークやスタイルは、ある程度フォトショップで、修正できますが、一般に、いいモデルさんとは、カメラの呼吸に合わせて、広告のイメージに豹変できる変幻自在なタイプです。その路線でいくと、役になりきれる役者さんに興味があります。例えば、ジョディ・フォスターと、ラッセル・クロウ。多彩な役を、すんなりこなしているのには、いつも驚かされます。今日は俳優さんを中心に、お話ししますね。

ラッセル・クロウ。「インサイダー」(1999年)では、たばこ会社を摘発した中年のおっさん、「グラディエーター」(2000年)では、妻子を惨殺され、身分を剥奪された古代ローマの将軍(悲劇のヒーロー)、「ビューティフル・マインド」(20001年)では、統合失調症でパラノイドに苦しめられながらも、ノーベル賞(経済学)を受賞した天才数学者と、3年連続で、全く違った面白い役をこなしています。どの作品も、極限もの(1/23ブログ参照)でもあります。

ジョディ・フォスター。息の長い女優さんです。「タクシードライバー」(1976年)では、家出娘の娼婦、「告発の行方」(1988年)では、実話をもとにしたレイプ事件裁判の原告、「羊たちの沈黙」(1991年)では、連続猟奇事件を追うFBI捜査官候補生、「ネル」(1994年)では、社会から隔離された環境で育った女性、「マーヴェリック」(1994年)では、アメリカ西部開拓時代のギャンブラー(コメディー)、「コンタクト」(1997年)では、地球外生命体を探す科学者と、幅広い役をこなしています。

役者さんというのは、本来、変幻自在な存在なのですが、アタリ役、ハマリ役、キマリ役というのがあるのも、当然だと思います。例えば、ハリソン・フォード。ハン・ソロ(スター・ウォーズ)にせよ、インディ・ジョーンズにせよ、スケールの大きな役がピッタリでした。随分前のことになりますが、ジョージ・ルーカス監督の言葉が、大変印象に残っています。「アメリカン・グラフィティー」で、起用した時の回想だったと思います。いつ見ても面白いし、いつカメラを向けても面白い。

それでは、変幻自在じゃない人っているのでしょうか。いると思います。以前、誰かから聞いたのですが、「いつもマドンナは、マドンナを演じている」。地でいっているような「スーザンをさがして」はOKでしたが、他のはラジー賞の常連といった感があります。

変幻自在の可能性が高いと思うのは、キルスティン・ダンスト、エドワード・ノートン、レニー・ゼルウィガー。そして、昨年の「モンスター」で、体当たりの演技を見せて注目されたシャーリーズ・セロン。「モンスター」は、実話をもとにした作品で、同じ題材を使った「テルマ&ルイーズ」より、かなり深刻です。極限ものです。正直言って、こんな映画に、何の意味があるのだろうかと、考えさせられました。女性監督のカメラの目が、優しかったのは救いでした。社会の底辺で、それでも精一杯生きた一人の女性のことを、忘れないでおくのは、意味深いのではないのかと感じます。

キルスティン・ダンスト。ジョディ・フォスターと同じく子役から映画界に入り、すでに多数の映画に出演しています。子供ながら、フォスターが、デニーロと互角に演じた「タクシードライバー」のように、「インタビュー・ウイズ・ヴァンパイア」では、共演のトム・クルーズとブラピに負けていませんでした。そして、「クレイジー/ビューティフル」では、ビューティフルではなくクレイジーな方、「スパイダーマン」では、ヒーローの想い人。

エドワード・ノートン。「アメリカン・ヒストリーX」で、アメリカ低所得層の若者の偏見と無知、困難さ、心境の変化を見事に演じていていました。「アメリカン・ヒストリーX」は、決して楽しい映画ではないのですが、良い作品だと思います。極限もの(刑務所もの)です。

レニー・ゼルウィガー。「ザ・エージェント」では、息子を好きになったトム・クルーズに切ない思いを抱くシングルマザー、「母の眠り」では、末期癌に侵された専業主婦の母(メリル・ストリープ)を理解しようとするキャリア志向の娘、「ブリジット・ジョーンズ」では、肥満、仕事、男性関係に悩む中年女性(コメディー)、「シカゴ」では、有名人になりたいミーハーなダンサー(ミュージカル)、「コールドマウンテン」では、南北戦争下、二コール・キッドマンを助ける逞しい田舎娘と、紛れもなく変幻自在です。

明日は、「その時の自分にとって意味のあったもの」について、お話しします。気軽に書き込みしていって下さいね。

 

今日の写真は、昨日と色違いのセントポーリア、もしくはアフリカすみれ。どちらも、花屋さんの残品処分で、見つけたものです。まだまだ充分楽しめます。花言葉は、小さな愛。立ち寄った本屋さんで、Give a Little Bitのカバー(グー・グー・ドールズ)が流れていました。その昔スーパートランプ(バンド名です、ちなみにtrumpではなくtramp)で、ヒットした曲です。「おお、今日の花言葉にピッタリなテーマ・ソング」と、思わず口ずさんでいました。小さな幸せの瞬間です。小さな愛と微笑を、あなたに。それでは、また明晩、お会いできるのを楽しみしています。

どんな映画が好きですか5

今日は、少し脱線します。昨夜ブログのアップロードをしようとすると、その時間帯が、どうも大混雑しているようで、できません。ブロバンなのに、ダイアルアップより遅い!!!「こりゃー、やってられんわ」と、思っているうちに、今年の第77回アカデミー賞ノミネート作品が出揃いました。

賞は目安とはいえ、近年必ずチェックしています。面白いものを見逃したくないといった、野次馬根性に似たものがあります。映画の友と、情報交換したり、一緒に授賞式を見るのが楽しみです。「いいな~」と思っていた作品が、不本意にもハズれたり、ノケモノにされることがあります。友人達と、「なんで~~~」、「あほくさ~~~」と、そのひどい仕打ち(?)を嘆くのも、また楽し。娯楽系の映画は、よっぽど技術的な水準が高いか、芸術性なくして入選しませんが、映画ガイドとして、なかなか参考になります。

今年のノミネート作品のリストをざっと見てみますと、「アビエイター」が、監督賞(マーティン・スコセッシ)、作品賞、主演男優賞(レオナルド・ディカプリオ)等、11部門で最多ノミネート。石油富豪ハワード・ヒューズの飛行機への情熱を題材にした映画です。ハワード・ヒューズは、映画好きでも有名ですが、晩年奇人になり隠遁生活をした実在の人物で、映画の題材としては事欠かないと思います。私が長年住んでいた石油の街ゆかりの人でもあり、大変興味をそそられます。「アビエイター」は、イギリスのアカデミー賞でも注目されていますし、ゴールデングローブ賞でも健闘したので、かなり有望だと思います。

監督賞、作品賞、主演男優賞等、七部門でノミネートされているのは、クリント・イーストウッド監督・主演の「ミリオンダラー・ベイビー」です。イーストウッド監督は、昨年の「ミスティック・リバー」も素晴らしく、全く衰えを見せませんね。尊敬です。レイ・チャールズの生涯を描いた「レイ」(ジェイミー・フォックス主演)、「ネバーランド」(ジョニー・デップ主演)、「ホテル・ルワンダ」(ドン・チードル主演)等々、楽しみです。

映画に興味があるのは一種の職業病だと、昨夜書きましたが、そのアングルから、どうしても作製の方に目がいってしまします。「どうやって、この(スゴイ)映画を作ったのだろう」と、ドキドキしながら観てしまします。

照明、カメラ、美術、構成、音楽、そして近年ではCGや特殊効果等々。広告を作成していると、膨大な時間のかかる準備に比べて、モデルさんや俳優さんの出番は、ほんの少しです。製品やサービスを売るのが目的ですので、どう買い手にメッセージを届けるのかが、一番大切なのです。そのメッセージにあたる脚本は、映画の心。益々複雑になる作製を指揮する監督さんは、映画の頭脳。メッセージを伝える為に、あらゆる手段を駆使する魔術師でもあり、現代のストーリーテラーだと思います。もちろん、俳優さんは、映画の顔ですので、その役割は大変重要なものです。

明日は、「注目している監督さん、脚本家、俳優さん等の作品」について、続けますね。気軽に書き込みしていって下さい。

今日の写真はセントポーリア、もしくはアフリカすみれ。花言葉は、小さな愛。A little love for you! それでは、また明晩、お会いできるのを楽しみしています。

どんな映画が好きですか4

見慣れた食材でも、料理法によって、全く違ったものが出来ますよね。私にとって、面白い料理(映画)を探索中。好きな映画の共通項は何なのか、昨夜はパーソナルなカテゴリー(共通項)を、ブレインストームしてみました。

1. 極限もの(クリエイティブ・ソリューション)[参:ブログ1/23]

2. コンセプトもの(何か光るものがあるもの)

3. 注目している監督さん、脚本家、俳優さん等の作品

4. その時の自分にとって意味のあったもの

5. 芸術的、技術的に完成度の高い作品

カテゴリーの説明を続けます。今夜は「コンセプトもの」。私の携わっていた某広告業界では、コンセプトを出すということといえば、既成概念にとらわれない着眼点、アイデア、発想、視点から、クリエイティブな新しい意味づけをするということでした。(この手の作品に弱いのは、一種の職業病だと思います。)要は、「絶対、自分じゃぁ、思い付かなかったけど、めちゃ面白かった」映画です。もちろん、面白いというのは、主観的なものですから、自分にとって面白かったというのが、ポイントです。

それでは、具体例です。まずは、ノーラン兄弟の「メメント」。主人公は、前向性健忘症で、つい今しがたあったことでも、覚えておくことができません。どうやら重大な事件に、まぎれ込まれている様です。記憶の代理としてのポラロイド写真と、自分の体に彫った刺青だけを頼りに、一体何が起きたのか、紐解いていくといったストーリーです。ストーリーが逆回しに語られている映画の構成が面白い。しょっぱなから、観客は結末を観るのですが、何が起こったのかわかりません。前向性健忘症の主人公と、同じ心理状態に置かれるわけなのです。真実とは何なのだろうかと、考えさせられました。

何が起きたのか、紐解いていくお話しとしては、チャーリー・カウフマン脚本の「エターナル・サンシャイン」(恋愛の記憶)、黒澤監督の「羅生門」(4人の立場から語られる殺人事件)、アレハンドロ・アメナーバル監督の「オープン・ユア・アイズ」(二人の女性と主人公の関係)、リチャード・ケリー監督の「ドニー・ダーコ」(リバース・ムービーと呼ばれているそうです)、M. ナイト・シャマラン監督の「シックス・センス」(死と生)、フィリップ・ディック原作の「トータル・リコール」(記憶のすり替え)等があり、どの作品も面白いアプローチをしています。

コンセプト倒れになっている作品も多々ありますが、何か光るものがあったり、ユニークなアプローチをしている映画は、観てみたくなります。例えば、脚本家チャーリー・カウフマンの「アダプテーション」では、(かなり自虐的ですが)スランプに陥った脚本家の想像と、創造と、現実の世界が、縦横無尽に語られ、とっても破綻した世界なのに、なんとか辻褄が合ってる!「マグノリア」のポール・トーマス・アンダーソン監督、登場人物達の魅力にかなり負うところがあるものの「ドニー・ダーコ」のリチャード・ケリー監督も然りです。

あと、「恋はデ・ジャブ」の時間のコンセプト(円環時間)、「ダークシティ」のアイデンティーの再構築も、面白かったです。ケビン・スペイシーが、意外なストーリーテラーである「ユージュアル・サスペクツ」も、一種のリバース・ムービーでした。

「コンセプトもの」は、「極限もの」を、コンセプトのレベルでやっているようなもので、ウケるか(わかった!)、スベるか(いみふめ~)、リスクを伴うけれども、何かしら新しいことにチャレンジしているのが、共通点です。そんなチャレンジ精神、応援してます!!!

皆さんにとって、「こりゃー面白い!」という映画は、どんな映画でしょう。明日は、「注目している監督さん、脚本家、俳優さん等の作品」について、おしゃべりします。皆さんの注目している監督さん、脚本家、俳優さんがいましたら、是非とも教えて下さいね。

今日の写真はシンビジューム。花言葉は、飾らない心。飾らずに書いていきたいと思います。それでは、また明晩、お会いできるのを楽しみしています。

どんな映画が好きですか3

実は、「どんな映画が好きですかと尋ねられると、どう答えますか」と聞かれると、答えにつまってしまっていました。そこで、好きな作品の共通項は何なのか、私なりに考えてみたのです。これから暫くの間、このネタでお話しさせてもらいます。まずはパーソナルなカテゴリー(共通項)を、作ってみました。

1. 極限もの(クリエイティブ・ソリューション)

2. コンセプトもの(何か光るものがあるもの)

3. 注目している監督さん、脚本家、俳優さん等の作品

4. その時の自分にとって意味のあったもの

5. 芸術的、技術的に完成度の高い作品

一つの作品が、一つだけではなくて、複数のカテゴリーに当てはまることもあります。例えば、極限ものが、注目している脚本家の作品だったり、コンセプトものに、技術的に優れたものがあったり、芸術的に完成度の高い作品が、好きな監督さんの作品で、コンセプトものだったりしますので、時々あちこちに飛びます。

それでは、カテゴリーの説明をしますね。今日は「極限もの」。

人間が極限状態に置かれた時に、どのように対処するのか、そして、どうしようもないシチュエーションに置かれた時どうするのか、どんなクリエイティブな対処を取ることができるのか、とっても興味があります。まずは、そのような状況に陥らないのが一番なのですが、人間が極限に追いつめられた時、理不尽な扱いを受けた時、何が出来るのだろうかと考えます。

例えば、第一夜に紹介しましたシェエラザードも、自らを極限状態に置くことで、間接的に他の女性の命を救います。彼女のクリエイティブ・ソリューションは、運命を握る王に、面白いお話しを毎夜語り、盛り上がったところで中断するといったものでした。王が続きを聞きたいと思ってくれなくては、明け方に殺されてしまいます。そんな極限状態で千一夜語られたのが、アラビアンナイト。物語自体が、彼女の命綱という設定が、絶妙だと思います。

私の好きな「極限もの」の映画の例は、「ショーシャンクの空に」(無実の罪/刑務所)、「ビューティフル・マインド」(統合失調症/パラノイド)、「ライフ・イズ・ビューティフル」(強制収容所と家族愛)、「ガタカ」(自己の限界)、「ブレードランナー」(人間性/死)、「コンタクト」(未知/可知)、「運命を分けたザイル」(登山事故/気力)等々。

トム・ハンクス主演の作品に、シチュエーションは違えども、芋蔓式に極限ものがあります。ハンクスは、お笑い系出身の俳優さんなのですが、どうしようもない窮地や絶望の中で、笑いを見つけたり、人間味のある演技が素敵です。「アポロ13」(宇宙での事故)、「キャストア・ウェイ」(無人島)、「プライベート・ライアン」(戦争)、「フィラデルフィア」(エイズ)、「ロード・トゥ・パーディション」(極道) 等々。最近の「ターミナル」では、法のはざまで宙ぶらりんになった人間が、どう対処していくかといったものでした。脇役も充実しているし、人情味に溢れていて、なかなかよい映画でした。

「極限もの」は、登場人物の苦しみや痛みに感情移入するので、楽しくないし、辛いものが沢山あります。状況設定が、見るに耐えられない作品もあります。それでも、何らかの希望があるのが、共通点だと思うのですよね。暗闇の中で見える光が、一番嬉しいのと、同じなのかもしれません。人生、コントラストだと感じます。

明日は、「コンセプトもの」について、おしゃべりします。好きなカテゴリーなので、楽しみです。

 今日の写真はストックです。花言葉は、愛の絆、永遠の美、逆境の忠節。その花束は、「私の最も大切な友」という意味があるそうです。皆様に、ストックの花束を!それでは、また明晩、お会いできるのを楽しみしています。

どんな映画が好きですか2

昨夜の質問は、「どんな映画が好きですかと尋ねられると、どう答えますか」でした。コメント、メールを下さった皆様、ありがとうございます!!!今夜は、皆さんのコメントをもとに、好きな映画:パート2。

もかさん。ジャンルはこだわらないそうですが、最近は香港映画(ウォン・カーウァイ監督の作品、トニー・レオン)に注目。「ストーリーは、ちとわかり辛いものばかり」だけど、「ひと場面、ひと場面が、すごく絵になる作品ばかり」というウォン・カーウァイ監督の作品、観てみたくなっちゃいました。邦画やアジアの映画を観る機会が限られていた為、何を観ていいのかわからないので、どんどん紹介して下さい。DVDレンタル屋のアジアの映画タイトルの前で、いつも呆然と立ちつくしていたので助かります。また教えてくださいね。

私もジャンルに、こだわりません。お食事と同じで、いくら好きなものでも、毎日そればっかり食べていると、飽きちゃいますよね。バラエティー歓迎。それから美味しいものを食べる(いい映画を観る)為には、チャレンジ精神を忘れないことが大切かな。

嫌いなタイプの映画が話題になっていたら、どうして人気があるのだろうかと、かえって好奇心が湧いてきます。それでも、理解できなかったり、嫌いなのもありますが、絶対に観ないような作品の中に、時々素晴らしいのがあるのですよね。そんな発見も楽しみの一つですし、目からウロコ体験が新鮮です。苦手なタイプの映画は、好きな人に案内してもらえると、一番面白いですよね。見逃していたことを教えてくれたり、なるほどと思えるまで根気よく説明してくれるたり、とってもありがたいです。

それからこれも、アタリ、ハズレがありますが、好きな監督さん、脚本家の作品は、必ずチェックします。第一夜に、ストーリー・テラーとしてのシェエラザードのお話しを、紹介させてもらいましたが、映画というミディアムは現代のストーリー・テラーだと思うのですよね。最新のテクノロジーを導入したり、昔ながらの職人的な技を駆使したり、視聴覚的にお話しを伝える映画って、面白いなーと思います。この路線で、今後お話しさせてもらいますね。つづく。

Marikoさん。なかなか渋い選択ですね。「ブルースブラザーズ」は、TV「サタデーナイト・ライブ」(SNL)というアメリカのお笑いバラエティー番組出身の二人が、主人公やってます。それにしても、SNLから沢山の名優が出ていますね。お笑い系の人って、どうしようもない窮地や、絶望の中に、笑いを見つけられる強さのようなものがあり、名優に成長する人がいて尊敬です。「バクダットカフェ」は、全然期待せずに観たのですが、とってもよかったですよ~。私も好きな作品の一つです。まだまだ沢山好きな映画があるとのことですので、思い出したら、いつでもコメントして下さいね。

TAKAMIさん。そう言えば、このネタで語りましたねぇ。最近では、「フォレスト・ガンプ」や「ショコラ」なんてのも出てきましたね。古い作品の中には、名作が沢山ありますよ。映画は記録されたものだから、何度も楽しめるところがいいです。

そうそう、「バベットの晩餐会」が、日本ではグルメ映画のように解釈されていると、TAKAMIさんから聞いて驚いたのを覚えています。年配の女性達が主人公なので、若い人向けではないかもしれませんが、芸術家の魂の核心に触れる作品だと思います。好きな作品です。「ニューシネマ…」は、私も大好きです。イタリアの作品は、芸術性が豊かだし、人情のようなものを感じるのですよね。「カッコーの巣の上」は、文句なしに名作です。TAKAMIさんと一緒に観た「スノーマン」は、私の一番好きなクリスマス映画。「芙蓉鎮」、観てみたいです。

メールをいただいた方の中から。好きな映画の中に、「ガタカ」を発見。「ガタカ」は、私も好きですよ~。海外在住の方からは、最近の映画を紹介してもらいました。感謝です。そして、映画友達から、ブログ見たよとメールがあって、とっても嬉しかったです。これからですので、気軽にコメントしていって下さいね。皆さんのコメント、お待ちしてます!

今日の写真は水仙です。よく見てみると八重のものもありますね。花言葉はギリシャ神話のナルシスから自己愛、自尊、そして尊敬。「水仙は心に必要なパンである」(イスラム教)。じこちゅーなのは困るけど、自分を大切にすることは大事ですよね。皆様、どうぞご自愛下さい。それでは、また明晩、お会いできるのを楽しみしています。

どんな映画が好きですか1

「どんな映画が好きですか」と尋ねられると、どう答えますか。特定のタイトル、もしくはカテゴリーが、即出てきます?出てこない場合は、ちょっと考えてみて下さいね。そして、どうして、その映画やジャンルが好きなのでしょう。正しい答えなんてありませんから、気軽にコメントしていって下さいね。明日の夜は、私の好きな映画について、お話しさせてもらいます。

今日の写真はシクラメンです。うつむいた花から、恥ずかしがり屋さんを彷彿させられますが、鮮やかな色彩が冬景色に彩を添えますね。花言葉は内気、はにかみ、そして不老長寿、勇敢。それでは、また明晩、お会いできるのを楽しみしています。

開けゴマ

ブログなるものを、始めてみることにしました。おもしろそうです。

長い海外での生活、昔ながらの日本の思い出と再発見、新しい日本との出合いとお付き合い。なかば浦島太郎的、なかばエイリアン的な発見と観察を、書きとめておこうというのが、さしあたりの動機です。しかしながら、結構ネタが難しい。そこで、映画を肴に、おしゃべりしてみることにしました。

今夜は、何故タイトルに「映画千夜一夜」と名付けたのか、お話したいと思います。どんな映画が好きかと尋ねられますと、まずは「お話しが面白いもの」と答えるでしょう。千夜一夜物語は、まさしく面白いお話しを集めたものなのです。

子供の頃に読んだ「アラビアンナイト」は、異国の不思議な世界で紡がれた夢物語でした。アラジンと魔法のランプ、空飛ぶ絨毯、シンドバッド、海賊や盗賊、アリババ、そして、開けゴマ。そんな想像力に満ちたお話しを、千一夜語り続けることによって、命拾いしたシェエラザードの物語だということに気付いたのは、随分あとのことでした。

ペルシャの王シャハリヤールは、ふとしたことで后の不貞を知り、身を寄せた兄の所でも女性に幻滅してしまいます。女性不信に陥った王は、夜な夜なうら若き乙女を宮廷に招いては、朝になると殺害するということを繰り返していました。ある日、聡明で機知に富むシェエラザードが、自からすすんでシャハリヤール王のもとに出向き、世にも不思議な面白いお話しを始めたのです。

明け方、シェエラザードは、いいところで、お話しを中断してしまいます。続きを知りたければ、彼女を生かしておくしかありません。王が退屈すると、命がないことを知っていたシェエラザードは、昼間、どう面白く語ることができるかアドバイスを乞い、知恵を尽くして千一夜語り続けたのです。これぞ、観客を楽しませ続ける事を忘れず、時には考えさせられたり、時にはほろりとさせられたり、幸せな時間を与えてくれる良い作品の原点ですよね。

冒険、アクション、お色気、ロマンス、異国への旅、失意、失望、困難の克服、知恵比べ、お笑い。その中に、人生のスナップショットを見い出すのは、さながら映画の世界ではありませんか。そこで、映画千夜一夜と名付けてみました。シェエラザードのように、面白いお話しを千一夜語り続けることが、出来るかどうかわかりませんが、とりあえず、やってみますね。それでは、よろしいですか。開けぇぇぇ~~~、ごまっっっ!!!

洞窟の中にどんな宝物が眠っているのか、私にとっても開けてみてのお楽しみです。コメントは、励みになりますので、大歓迎です。よろしくお願い致します。

 

注1:千夜一夜物語 〔原題 (アラビア) Alf Layla wa Layla〕

アラビア・ペルシャ・インドなどの民話約二五〇を集めた説話集。九世紀頃の成立。大臣の娘シェエラザードが王に千一夜かかって物語る形式をとる。アラビアン-ナイト。千一夜物語。(三省堂辞書より)

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写真は身近な花や風景を、撮っていこうと思います。今日のは蝋梅(ろうばい)です。その名のとおり蝋細工のような質感が面白い花ですね。いい匂いがします。花言葉は慈愛。冬の寒空の下、半透明のべっこう色の花が、元気に咲いています。今日は大寒でした。寒さの折、皆様お体を大切にしてください。それでは、また明晩、お会いできるのを楽しみしています。